【雑学】アジサイの真価は真花でわかる?

     

     

    アジサイは日本で生まれ、海外の人にも大人気の美しい花ですが、原種は日本に自生するガクアジサイです。この時期、私達が庭先やお寺の境内などで目にする見事なアジサイは、ガクアジサイを観賞用に改良したもので、球形に咲くので「手まり咲」と言われています。

    アジサイは土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わりますが、アジサイの色を左右するのが土に含まれるアルミニウム。土壌が酸性だと土中のアルミニウムがイオンとなって溶け出してアジサイに吸収され、花のアントシアニンと結合して青色になります。一方、土壌がアルカリ性だとアルミニウムが溶け出さずアジサイには吸収されないため、花色は赤となります。ただし、中には土壌の影響を受けない品種もあるそうです。

    一株で花色が異なるのは、根から送られるアルミニウムの量にバラツキがあるためですが、同じ花でも次第に赤味がかってくるのは、時間と共に花が老化し、有機酸が蓄積されるから。

    出典:テレビ大阪

    花色の変化が楽しいアジサイですが、私達が「花」と思っている部分は実は花ではなく、装飾花と呼ばれるガクの部分であることはご存知の方も多いと思います。アジサイの本当の花は真花と名付けられた粒のように小さな部分。実はアジサイの開花宣言はこの真花の開花で発表されるのです。そのため装飾花が綺麗でもまだ開花前ということもあるようです。

    手まり咲のアジサイの真花は華やかな装飾花の房の奥の方にちょこんと隠れています。アジサイを見つけたらぜひ探してみてくださいね。