アクセス解析 デンキのお仕事Ⅵ ~電線はアルミに。変わりつつある金属素材 ~(ミカド金属/後編)~

デンキのお仕事Ⅵ ~電線はアルミに。変わりつつある金属素材 ~(ミカド金属/後編)~

特集記事「デンキのお仕事」第6回です。前回に引き続き、主に非鉄金属のリサイクル事業を行っている、株式会社ミカド金属の正木睦彦社長にお話を伺いました。※文中の敬称は省略させていただきます。

電線はアルミを使って軽量化の方向へ

株式会社ミカド金属
正木睦彦社長

編集部:昨年の秋、閉鎖された仮設住宅で給湯器の盗難が相次ぎ、大きな被害が出ているというニュースがありました。普通に暮らしていると、使用済みの給湯器に価値があるようには思えないので意外でした。
正木:給湯器は内部に釜があってそれが銅でできているんです。分解して取り出し、リサイクルして原料にしますので、製品として使えるかどうかは関係がないんですよね。
編集部:銅製品といえば鍋ぐらいしか思い浮かびませんが、実際は電線だけでなく、色々なところに使われているんですね。
正木:電線は逆に、銅を使わない製品が増えつつあります。関西電力では家庭に送る配電線の新設や移設をアルミ線にし、既設の配電線も30年程かけて全てアルミ線に交換するようです。
編集部:銅とアルミで電気的な性質は変わらないのですか?
正木:導電性は銅に比べてやや劣るため、その分、太さが必要になります。すると表面積が増えて、風に揺れやすくなるなど、アルミの電線は強度が課題でした。ですが最近は、特殊な溝を入れて風の抵抗を軽減する方法があるようです。

出典:三井住友アセットマネジメント

編集部:アルミが使われるのは、銅よりもコストが安いからですか?
正木:それは、もちろんありますし、アルミは軽いので輸送コストも軽減できます。話はそれてしまいますが、アルミ缶とスチール缶では、運ぶだけでも輸送コストが違うんです。だから、軽いものを開発すれば、色々な面でコスト削減になるんですよね。銅を使わなくなるということはないと思いますが、そういう技術は日本や先進国が進んでいます。

会社をめざして

編集部:素材も年々変わってきているんですね。
正木:
はい。以前はレアメタルと呼ばれる希少な金属を使わなければならなかったものも、今はそれに代わるものがどんどん開発されてきているので、レアメタルもやがて、価値ある金属ではなくなるかもしれません。金だったものが銀に、銀だったものが銅でできるようになったり、電線のようにアルミが使われ始めるなど、金属の素材はどんどん変わってきています。金、銀、銅、アルミという順に、価格も安くなっていきますから。
編集部:お客様のほうにも変化はありますか?
正木:昔は、使わない物は廃棄物として捨てる感覚だったのですが、今は「売れる」という考え方が一般の皆さんにも浸透してきたと思います。それは価値があるからそうなっているわけですが、資源は掘り出していくと、いつかは無くなるものなので、これからはリサイクルがもっと重要になっていくと思います。当社のホームページや会社案内には「地会社をめざして」というスローガンを掲げてありますが、地球の球の部分に”救う”という文字を使ったのは、永年培ってきたリサイクルのノウハウを生かして、豊かな資源を後世に残したいという思いからなんです。

回収された銅は一次破砕、二次破砕を経てナゲット(銅の粒)へ。

編集部:確かに資源は限りがありますものね。。
正木:メーカー様も高い割合でリサイクルの原材料を仕入れています。それにヴァージンのものを混ぜながら製品にしていきます。ですので、当社で買い上げた銅製品の中にも、すでにリサイクルされた銅が使われているわけです。資源を循環させているんです。
編集部:
無駄なく活用されているんですね。読者の方にお伝えしたいことなどはありますか?
正木:
はい。皆さんが使っているものの中で、リサイクルできるものは、すぐに捨てるのではなく、価値があるものかどうか、買い取ってもらえるのかどうか、またはお金をかけて捨てなければならないものなのか、それらをまず確認してほしいと思います。お住いの市町村でもいいですし、当社でも結構です。ご質問があればお答えしたいと思っています。
編集部:再利用できることを私達が知らないというケースもあるかもしれませんよね。今回は勉強になるお話を大変ありがとうございました。

電線といえば、当然、銅が使われていると思っていましたが、今後はアルミに変わっていくというお話に驚きました。想像以上に変化している金属製品のリサイクル。今回の「デンキのお仕事」電気を運ぶ電線を中心にお話を伺いました。次回は株式会社GSユアサの塚本竜二東北支社長に、蓄電池のお話を伺います。お楽しみに。

(ミカドONLINE 編集部)


取材先:株式会社ミカド金属 お話:正木睦彦 代表取締役
写真提供:株式会社ミカド金属 取材日:2017年5月2日 取材:ミカドONLINE編集部



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