【雑学】仙台白菜の復権

    お鍋が嬉しい季節。
    なべの野菜と言えば水菜、雪菜等、色々あるけどやはり白菜は外せませんね。
    実はこの白菜、一般的になったのは意外と新しく、大正初期なんだそうです。
    原産は中国で、日清日露戦争に出征した兵士たちが種子を持ち帰ったとか。

    ところがこの白菜、日本で古来食べられていたアブラナと種類が近いため、
    モンシロチョウを媒介して交雑が進み、どうしても丸い形にならないのが悩みのタネ。

    なんとかきれいに結球する白菜をと、宮城県の沼倉吉兵衛が、よそからモンシロチョウ
    が飛来できない松島の馬放島で隔離育種し、ようやく採種に成功したそうです。

    この白菜は「仙台白菜」と名付けられ、昭和初期には全国に普及していきました。
    やがて仙台白菜は、柔らかくて傷がつきやすいなどの理由で、宮城以外では他の品種に
    取って代わられる事になりましたが、東日本大震災以降、塩害に強い事から見直されはじめ、
    栽培プロジェクトが進んでいるそうですよ。