【ヒストリー】08.水力発電所② ~日本の水力発電は仙台が発祥の地~

    世界初の水力発電所は1882年米国アップルトンの製紙工場に
    初めて電灯をつけたエジソンによる発電所でした。

    その6年後(明治21年)に
    日本でも初めての自家用水力発電所ができました。
    それが仙台の三居沢(さんきょざわ)発電所です。
    https://homepage-town.jp/mikado-d/reference/201410.html#history

    この発電所は今も現役で、
    最大1000kw(常時出力290kw)の発電をし続ける
    日本で一番古い水力発電所です。

    現在は東北電力の所有ですが、
    元々は宮城紡績会社が自社工場の照明用につくったものです。

    当時の宮城紡績社長 菅克復(かん・こくふく)は
    その2年前に火力発電で営業を開始した東京電燈の成功に関心を高め、
    当時三居沢にあった自社工場の
    紡績用水車タービンに発電機を取り付けて、
    水力発電で仙台の繁華街に街灯をともす計画を仲間達と立てました。

    けれど意見を伺った日銀副総裁は時期尚早と言下に反対。
    そこで「自分の工場だけでも」と、
    アーク灯1個と電球50個と5kwの直流発電機を購入して、
    紡績工場の水車タービンに発電機をつなぎました。
    これが日本で最初の水力発電、東北では初めての電灯になりました。

    町の人は初めて見る山のあかりを狐火と勘違いし、
    巡査も駆けつける騒ぎとなったそうです。