単位の歴史(27)~どんなに大きくても日本の地震は「震度7」~

みかドン ミカどん地震の規模を表すマグニチュードという単位は”ほぼ”世界共通ですが(実際は測り方がいろいろあって少しずつ違う)日本の「震度」は日本独自の単位です。しかも最上級が「震度7」なので、それ以上はどんなに大きくても「震度7」なのです。

震度とマグニチュードは違うものです

気象庁は、地震が発生すると即座に震源地や震源の深さとともに、地震の規模(マグニチュード)と各地の震度、津波の有り無しなどを地震情報として発表します。

震度とマグニチュードは、おおよそ同じ程度の数値になるためしばしば誤解されます。たとえば「マグニチュード7の地震が起きた」と「震度7の地震が起きた」を混同することがありますがこれはそれぞれ違うものです。

地下で発生する岩盤の破壊現象(岩盤のずれ)が地震で、この破壊の大きさを表す数値をマグニチュード(地震の規模)といいます。マグニチュードは、1個の地震に対して1個しかありません。

一方、地下の断層運動によって生じた地震波が地表に到達すると、私たちは揺れたと感じます。このときに地面が揺れた強さを表す数値が震度です。

震度は、各地点において、どのくらいの大きさの揺れがあったのかを示すものであり、同じ地震であっても震源からの距離や地盤の堅さなど、場所によって様々な値になります。

言われてみれば確かに報道などでは、アナウンサーが「地震の規模を表すマグニチュードは…」と、説明を入れた表現をしていますよね。

日本の震度の上限は「震度7」

日本では地震の揺れの強さを表す独自の単位として、気象庁震度階級と呼ばれる10段階の単位が使われています。

そう聞くと単純に「震度1~10」?などと思ってしまいますが、この10段階の中身は「震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7」の10種類。

つまり震度7が上限なので、どんなに大きな地震でも「震度7」以上はないのです。上の動画で解説されている通り、たとえ震度50の地震があったとしても表示上はすべて「震度7」になります。だからそれ以上は数字の上で比較できないことになります。

ちなみに上の動画のタイトル画面にある「M7、震度7、ヤバイのはどっち?」という質問ですが、M7(マグニチュード7)の地震であっても震源から遠く離れていれば揺れが小さい可能性もあります。

一方「震度7」は震度計の針がそれ以上計測できない揺れの強さなので、答えは「震度7」ということになるのではないかと思います。

昔の震度は人が体感で決めていました

日本では昭和の半ばごろまで気象庁の職員が体感で震度を決めていました。そのため職員は「地震の揺れを感じたら落ち着いて座って、まわりの様子をよく見なさい」と言われていたそうです。

けれどこの方法では人によってバラツキが出ますし、有人の気象台や観測所でしか震度が出せません。それ以外の場所では後から現地で調査を行い、被害状況や聞き取りなどを行って震度を推定していました。

そうなると震度の発表に時間がかかり迅速な対応ができません。そこで1985年(昭和60年)、気象庁内に震度の計測化を検討する委員会が発足し、その後震度計の設置も進みましたが、今のように計測が自動化されて即座に震度が発表されるようになったのは、1995年(平成7年)の阪神淡路大震災がきっかけです。

そして震度5と6にそれぞれ「弱」と「強」が設けられて10段階になったのも、体感による観測を全廃して震度計による観測に完全移行した1996年(平成8年)のことでした。

ところで海外では米国、ヨーロッパ、中国など今も多くの国がそれぞれに体感や被害で震度を算定するスケールをつかっており、かなりの大地震でもその地域に人が住んでいなければ震度が出ないこともあるそうです。(たぶん被害もない)

日本の進んだシステムは、単に地震が多いだけでなく、どこにでも人が住んでいて人工物があり地震の被害を受けやすいからなんですね。

(ミカドONLINE編集部)


引用/参照記事 震度とマグニチュード(PDF) 震度とマグニチュードの違い 地震マメ知識 震度・マグニチュード・地震情報について コトバンク(マグニチュード) 震度とマグニチュード(PDF) など

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