【雑学】お店が名付けた商品名だった「笹かまぼこ」

    8月6日~8日は仙台七夕まつりです。今年も笹竹につるした豪華でカラフルな吹き流しがたくさん見られると思いますが、笹と言えば、もうひとつ仙台で有名なのが笹かまぼこ。
    笹かまぼこは今でこそ贈答品のイメージがありますが、私が小さい頃は近所の小さいお店でも自家製の笹かまぼこをつくって売っていましたし、市内のあちこちにそういった魚屋さんや蒲鉾屋さんがありました。

    笹かまぼこは、明治の後半、ヒラメの大漁が続いたときに、保存のためにすり身にして焼いたのが始まりです。当時は保存設備も不十分だっため、叩き売りしてもまだあり余るヒラメはこうやって加工されるようになりました。

    明治・大正の頃の笹かまぼこは、統一した呼び名がなく、「べろ(舌)かまぼこ」や「手のひらかまぼこ」と呼ばれていましたが、昭和10年に創業した阿部蒲鉾店が旧仙台藩主伊達家の家紋「竹に雀」の笹にちなみ、「笹かまぼこ」と命名して売り出したところ、やがてその呼び名が広がったとのこと。

    エレクトーン、ホッチキス、セロテープなど、メーカーが名付けた商品名が一般的な名称になってしまう例は多々ありますが、笹かまぼこもそのひとつだったんですね。